SHOOTBAITオリジナルプラグシェイプ!
 コンセプト 「逆流線スタイル!」
          
Written by SHOOT 1,3,2005

 「流れの中で一番抵抗の少ない形は何?」と聞かれたらちょっと物理学をかじった人間なら、それは「流線型だよ、飛行機の羽の形だ」と答える。これはこれで真である。
 しかしリップ付フローティングプラグに関する限りこの「流線型」の常識は正しくない。なぜなら、流線型はもともと飛行機の羽用の形。空気より重い飛行機が空に浮き上がるための形である。抵抗は少ないかもしれないが、浮き上がるための形なのだ。だからただでさえ浮くフローティングプラグにこの流線型を採用すると浮きやすく非常に潜りにくくなる。



 プラグは正面からの水圧をリップとボディに受けて潜る。
 上図の水色で示された部分の受ける圧力が下方向に変換される力によって、潜る。だからこの力を減殺するボディ下面の抵抗は小さければ小さいほど良い。だとすれば流線型は上図の赤で示される部分の長さが、水色で示される部分の長さを上回る。ということはこの形状はボディ下面の方が抵抗が大きい形といえる。従って潜りにくい。
 さらに上図の赤で示される流線型の下面、特に尾の曲部分が、下方への抵抗を大きくしてしまう。また上面に関しては、水色で示されるボディ背面の曲線が正面からの水圧をすんなり受け流してしまい抵抗が小さい。つまりボディを下に押し込む力が弱く、しかもボディ下面の抵抗が大きい。故に潜りにくい形と言える。つまり流線型のボディは潜りにくい形なのだ(←衝撃の結論!)「ホントかよ?!?」って。じゃあさらに簡単に説明する。プラグは水中でラインに引っ張られて正面のから水圧をうけて潜ってゆく。(※1)そうすると、下の図のように 水色で示されるプラグのリップ及びボディの上面にかかる水圧(の下方に変換される力) が 赤色で示される リップ及びボディの下面へ潜行抵抗 を上回れば上回るほど潜りやすくなる。

潜行能力=(プラグのリップ及びボディの上面にかかる水圧)ー(リップ及びボディの下面の潜行抵抗)


 だとするとプラグの上面の抵抗がプラグの下面の抵抗より大きければ大きいほど潜りやすいということが言える。そこでどんな形が潜るプラグのシェイプとして適しているかというと・・・。

 1、赤色で示されるボディ及びリップの下面の潜行抵抗が小さいこと。
  これはすぐに答えが出る。つまりボディ下面には滑らかなラウンド系のカーブを持った形がいい。(尻を突き上げるような潜行角度を持つものならこの問題は軽微だが・・)

 2、水色で示されるボディ及びリップの上背面の抵抗が大きいこと。
  これはいろいろと答えがあるかもしれない。一番わかりやすいのは、頭部に浮力を集めたほうが動きがよくなることからヘッドがハンプしテールに抵抗を受けるカーブがあるものだろう。

 従って上の図のような形が潜行体として適した形として導かれる。つまり流線型をひっくり返した形がより潜るプラグの形状として正しい。背面の抵抗がでかく、下面の抵抗が小さいので潜りやすいのがお分かりいただけると思う。よくみると意外にお魚に近い形である。
 SHOOTBAITでは、ほとんどのリップ付のフローティングプラグに流線型をひっくり返したこのオリジナルシェイプを採用する。
  そしてこの形を SHOOTBAITオリジナルプラグシェイプ
                     「逆流線シェイプ」
 と命名する。

※1 但し理論単純化のためラインの抵抗、アクション時の潜行抵抗値の変化は無視する。
 

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